はじめに
この記事は「再読のススメ」となっています。
- 再読のメリットがわかる
- 再読の方法がわかる
「読書? 読み終わったら、もうポイだけど?」 それだけじゃもったいない!
読書の効果を120%発揮するには、再読という方法が1番。
何回も読むことで、記憶にも定着し、本のエッセンスも抽出できる。1番簡単で確実な読書法なのです。
「でも、本を1から読むとか面倒くさいよ」
大丈夫です。再読は本を1から読むことではありません。
自分が気になった箇所を、少しの時間、チラチラと見るだけでいいのです。
そんな簡単で手軽で確実に身になる。そんな「再読のススメ」をご紹介します。
再読とは自分の気に入った箇所を読み返すこと
再読と聞くと、「えー、こんな長い本をまた読み返さないといけないの?」と敬遠しがちですが、大丈夫です。
ボクが言う再読とは、本をもう一度読み返すことではなく、自分が気に入った箇所を読み返すことです。
読書には大量の情報が含まれています。当然、自分にとって重要な情報とそうでない情報があります。
それらの中で、重要な情報に対して再読を行うこと。これが、ボクのいう再読です。
これならば、何十万文字ある本のうち、数十行程度を読み返すだけですので、負担は少ないです。これが再読の基本です。
この基本ができれば、以下のようなメリットが手に入ります。
再読のメリット
メリット1 本のエッセンスを抽出する力が身につく
再読するためには、本から自分が重要だと思う箇所を抜き出す必要があります。
自分にとって価値ある情報とそうでない情報。それらの選別というものは、読書をする上で大変重要な技術になります。
この、本のエッセンスを抽出する力が身につくことが、メリットの一つ目です。
ここで大事なのは、自分にとって大事な情報を抜き出す、という点です。この自分にとって、というところが大事なのです。
よくある間違いが「作者が大事だといっていた(太字やアンダーラインになっていた)から抜き出した」とか「キーワードだから抜き出した」という間違いです。
これは、第三者が重要だと選別した情報であって、あなたにとって重要な情報ではありません。
あくまでも、自分にとって重要な情報を抜き出すこと。これが大事な作業になります。選別の方法は後でご紹介します。
メリット2 二度三度読むことで、記憶の定着が図れる
エビングハウスの忘却曲線はご存じでしょうか?
これは、学んだことを忘れるのにどれだけの時間がかかるか、というものです。
それによれば、なんと1日後には約65%を忘れてしまうといいます。
(参考:エビングハウスの忘却曲線で分かる、最適な復習のタイミング)
何故、こんなことを言ったかというと、この忘れるタイミングで復習するのは、記憶の定着がよくなるベストなタイミングなのです。
このタイミングに再読を行うことで、読書においても記憶の定着が図れるというメリットがあります。
メリット3 過去の自分と対話ができる
再読は復習のタイミングで読み返すと書きましたが、この忘れた頃にもう一度読み返すことには、さらなるメリットになります。
それは、過去の自分と対話ができることです。
自分が重要だと思った箇所を、忘れたころに再読することで「なんでこの時、こんなこと思ったんだろう」といった疑問や、「そうそう、やっぱりこういう意味だよね」といった納得を重ねること。
そういう形で、過去の自分と対話ができることもメリットの一つです。
過去の自分と対話するのは、今の自分を知る手掛かりになります。
昔考えていたことと今考えていること。何故、違うのか。何故、同じなのか。
そういったことを、再読を通して熟考することで、さらに知識を深めることができます。
さらに過去の自分と対話するメリットは、論理的に二つの案を比較できる点があります。
第三者と意見が対立した時、最悪の場合、口論に発展してしまうケースがあります。自分の考えを否定されると感情的になってしまうのです。
これが過去の自分と対話する場合、たとえ意見が食い違っても、ムキにならずに意見を聞くことができます。
「そうか、昔の自分はこう考えていたのか、でも〇〇だよな。あれ? でも、この意見もありか……」と、素直に食い違う意見を聞けるのです。
こういった理由から、感情のぶつけ合いから逃れることができるのもメリットです。
メリット4 本の内容を書評することができる
再読は、書評にもつながります。メリット1で自分にとって重要な知識の選別を行い、メリット2で知識の習得ができます。
すると、自分の頭の中で知識同士が混ざり合い「あれ? でもこういうことも言えるよな?」「こんな考えはどうだろうか?」といった、自分なりの考えが生まれます。
これをまとめ上げたものが書評です。
「ああ、あの本ね。〇〇といったことが書かれていたよ。でも、ボクは〇〇だと思うんだけど」
といった、本に書かれていたこととそれに自分の意見を加えること。つまり書評が可能となるのです。
どうでしょうか? 再読、してみたくなってきませんか?
再読のススメ
ここでは、再読に興味を持っていただいた方向けに、再読の方法を説明します。説明といっても簡単にできますので、ぜひ気軽に実践してみてください。
- 本の中で重要と思った箇所をピックアップ
- 2日後、2週間後、2か月後と期間を設けて再読
- 再読中は、過去の自分と対話
①重要だと思った箇所をピックアップ
これは再読前の準備段階です。本を読んでいる最中に、自分が重要だと思う箇所をピックアップしましょう。
オススメの方法は「ねぎま式読書」です。
詳しい内容は(記事:読書の質はアウトプットで決まる 簡単で有用なアウトプット法 )にまとめていますので、読んでみてください。
繰り返しますが、ここで重要なのは自分が重要だと思った箇所をピックアップすること。
作者が言った部分とか、多く出ているキーワードをピックアップするのではないので、ご注意です。
②忘れる期間を設ける
再読とは過去の自分と対話することがメリットなので、忘れる期間を設けます。
この期間の設定ですが、良書『超効率勉強法』の中で、ベストでタイミングが記載されています。
こちらを参考にしましょう。
- 1回目の再読:2日後
- 2回目の再読:2週間後
- 3回目の再読:2ヶ月後
基本的には2の倍数。2日後、2週間後、2か月後……といった形で、2の倍数で再読すればいいでしょう。
もちろん、完全にこの日に再読しろということではありません。
忘れたころに再読する。それさえわかっていれば、大丈夫です。気軽に期間を設けてください。
③過去の自分と対話する
再読の一番重要な部分です。過去の自分と対話をしましょう。
「でも、どうやってやるの?」
という方向けに、一番簡単な対話法をお教えします。それは、過去の自分に「ツッコミ」を入れることです。
自分が過去に考えていた重要だという箇所を改めて読んでみる
そして「うんうん、そうだよな」と納得したり「いや、これは違うでしょ」と否定してみたり、色々とツッコミを入れてみるのです。
そうすることで、再読というちょっとつまらない作業も楽しくなります。
自分でツッコミを入れた後は、過去の自分がなんて答えるかを予測しましょう。
「いやいや、わかってないね。これは〇〇な意味なんだよ」と、過去に自分が反撃しそうな意見を考えるのです。
そうやって、ツッコミ、さらにツッコミ……という作業が過去の自分と対話する一番簡単な方法です。
まとめ
読書をした後、そのままにしておくのはもったいない。
再読するメリットはたくさん。ぜひ、二度三度と再読をして自分の知識を深めてみてください。
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