「やったつもり」から抜け出し、成果を出すための手帳術

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「やったつもり」を撃退する手帳の使い方

この記事からわかること
  • やったつもりの正体がわかる
  • やったつもりを撃退する方法がわかる
  • 成果を出すための手帳術がわかる

 「あれ? 今日何したっけ?

 休日の夕暮れ時、スマホをいじりながら、ふとそんなことを思った経験はありませんか?

 やりたいこと、やるべきことを一通り片づけたつもりだったけど、思い返してみると何も残ってない

 小さいながら夢や目標があり、それに向かって努力してるつもりだけど、一日の終わりに振り返ってみると、成果が見えない。

「ブログの開設」「小説の投稿」「Twitterのフォロワ数1万人」

 そんな目標に対して、今日は何を成し遂げたんだろうか?

 これは、ボク自身が経験したことです。夢や目標は違えど、同じようなことを経験している方は多いのではないでしょうか?

 やったはずなのに、振り返ると何も残っていない。つまり「やったつもり」になっているのです。

 今回の記事では、この「やったつもり」の正体を明確にして、「やったつもり」を撃退し、一日を充実に過ごすため方法をご紹介します。

 使うものは手帳一冊。とてもシンプルで手軽で効果の見えやすい手帳の使い方になっています。

 この手帳術を覚えるだけで「やったつもり」を撃退できるだけでなく、「シングルタスク」「重要事項を優先する」ことにもつながります。

 さっそく見てみましょう。

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なぜ、やったつもりになるのか? やったつもりの正体

 それではなぜ、「やったつもり」になってしまうのか?

 やるべきことをやったはずなのに、思い返すと「今日1日何をやったんだっけ?」 と首を傾げてしまうのは何故か。

 やったはずなのに、何も残っていない”感覚”に陥るのは何故なのか。

 その理由は「重要事項を優先していないから」です。「は?」と思われた方、少々お付き合いください。

重要事項を優先するとは何か。行動の四領域

 有名な良書『7つの習慣では、人生を変える第三の習慣として「重要事項を優先すること」をあげています。

 私たちは日々たくさんのことに追われています。

 仕事や私生活、恋人との関係、勉強や自己啓発、暇つぶしのスマホいじり。それら全ての行動は次の表のにまとめられます

七つの習慣p215

 横軸は「緊急」縦軸は「重要」を表しています。

  • 第一の領域

 緊急的に生じた「締め切りのある仕事」や急遽入った「クレーム処理」などは緊急かつ重要な行動として第一の領域にはいります。

  • 第二の領域

「勉強」や「自己啓発」などの「夢や目標」は緊急ではないが重要である行動として第二の領域に入ります。

  • 第三の領域

「多くの電話」や「無意味な付き合い」は緊急ではあるが、重要ではない行動として第三の領域に入ります。

  • 第四の領域

そして「暇つぶし」や「だらだらスマホ」等は緊急でもないし重要でもない行動として第四の領域に入ります。

 試しに、一日の行動をこの表に当てはめてみてください

 重なってしまう部分はあるものの、必ず、どこかしらの領域に入ると思います。

 この四領域に分けられる行動によって、私たちは「やったつもり」になるのか、そうじゃないのかが分かれます

 皆さんはどう分けるかわかりますか?

やったつもりの正体は重要でない行動

 では、この中で「やったつもり」になる行動は何か? 

 それはズバリ、「重要でない行動」です。

 緊急でもそうでなくても「重要」でない行動に対して、私たちは価値を置きません

 上の表で言えば、価値を置かない行動とは第三の領域第四の領域に入る行動です。

 例えば、休日にだらだらとスマホをいじっていたら、いつの間にか時間がたっていた。

 あるいは、付き合いで嫌々ながら飲み会に参加し、深夜まで付き合うはめになった。

 そんな風に価値を置かない行動をとったとき、ボクたちは心の中で、「何やってんだろう、オレ」と感じてしまうのです。

 でも、どうせなら成果を出していきたいですよね? そこで紹介したいのが、アイビー・リー・メソッドという手帳の使い方なのです。

 この行動に価値をおけないことこそが、無意味な時間の使い方だと自分に思い込ませ、そして一日の終わりに

「あれ? 今日何やったんだっけ?」

 という感覚を生み出してしまうのです。

 つまりこの、重要でない行動を減らすことができれば、無価値な時間の使い方を減らし、その結果「やったつもり」を撃退できるのです。

第二の領域を増やす手帳術

 先ほどまでで、「やったつもり」の正体を明確にし、その撃退方法もご紹介しました。

 すなわち、重要でない行動を減らすことで行動に価値を生み出し、その結果「やったつもり」を撃退することができます。

 重要な行動が取れれば、「やったつもり」からは抜け出せます。

 例えそれが悪い結果だったとしても、今日一日を後悔する羽目になろうとも「やったつもり」という感覚からは脱出できます。

 でも、どうせなら成果を出したいですよね? そこで紹介したいのが、 アイビー・リー・メソッドという手帳術なのです。

 アイビー・リー・メソッドとはDaiGoさんの著書『自分を操る超集中』の中で紹介された方法です。

 この手帳術のメリットは重要なタスクを優先的にこなせること

 これが最大のメリットになります。重要な行動を優先的にとると、どうなるのか。先ほどの表を見てみましょう。

 まず緊急で重要な第一の領域が優先順位が高いので、先に取り組むでしょう。

 そうすると、第一の領域が小さくなります。

 一方、緊急ではないが重要な第二の領域の行動をとることで「第一の領域」で発生するリスクを未然に防ぐことになり、さらに第一の領域が小さくなります

 さらに、第二の領域が増えることにより、第三の領域・第四の領域にかける時間が減り、それらの領域が小さくなります

 つまり、この中でボクたちが行うべき行動は第二の領域なのです。

 この第二の領域に働きかけることこそが、成果を生み出すための重要なポイントになります。

 第二の領域に入る行動をもう一度見てみましょう。

 「人間関係づくり」「勉強や自己啓発」「健康維持」など、自分にとって重要な行動がここに入ります。これらの行動を優先的に行ったら、どうでしょうか?

 人間関係の構築に積極的に行動できれば、会社ないでいい人脈作りができて仕事がはかどったり、あるいは他社の魅力的な人ともつながれるかもしれません。

 また、勉強や自己啓発に力を入れることで、独立したりとか、新しい人生に踏み込むことができるかもしれません。

 このように、第二の領域を増やすことが成果を出すことにつながることは、わかっていただけたかと思います。

 この第二の領域を増やすことを得意とするのが、アイビー・リー・メソッドという手帳術なのです。

アイビー・リー・メソッドのやり方

 アイビー・リー・メソッドのやり方はとても簡単です。既存の手帳で行えます。それがない場合は百均のもので大丈夫です。わざわざ、高級な手帳を買う必要はありません。

 毎朝起きたら、以下の4ステップを繰り返してください

  1. 今日のやることのタスクを羅列する
  2. タスクに優先順位を振る
  3. 優先順位の高い順にタスクを実行する
  4. 一日の終わりに出来なかったタスクはすっぱり忘れ、明日を迎える

 どうでしょうか? とても簡単ですよね。

 ここで1つだけ注意事項があります。

 それは3番目のところで「1つのタスクが終わるまで、次のタスクには移れないということ」です。これを鉄則事項にしてください。

 1番目が終わるまで2番目には移れませんし、2番目、3番目を飛ばして4番目に行くこともはできません。

 あくまで、1番目、2番目、3番目と順々に行ってください。

 今日の自分の中で「1番重要なタスクから」でしか実行できないのが、このアイビー・リー・メソッドの最大の特徴です

 そうすることにより、重要な行動から優先的に行えるため、必然的に第二の領域を増やすことにつながります。

アイビー・リー・メソッドで得られるメリット3つ

優先順位付けから「重要事項を優先」できる

 重要事項から優先的に行動することがこの手帳術の最大のメリットです。

 今日一日のタスクから優先順位をつけることで、何が自分にとって一番重要なのかを自覚することができます。

 その重要度が高いタスクを1つずつ着実にこなしていくことで「重要事項を優先」した一日を送ることができるのです。

1つのタスクにフォーカスするため、シングルタスクにできる

 アイビー・リー・メソッドはルール上、1つの行動しかとれないのでマルチタスクができません

 これは究極のシングルタスクといえます。

 1番目と2番目を同時に行うとかはできないこのルールのおかげで、やることを1つに絞り、マルチタスクの障害を取り除くことができます。

特殊な道具が不要で、簡単に始められる

 また、簡単に始められることもこの手帳術のメリットがあります。

 システム手帳や、優良アプリなどを買わずとも、百均のメモ帳や無料のメモアプリですぐに始められます。

 特殊な道具は何一つ必要ありません

 このシンプルさも、アイビー・リー・メソッドの特徴だといえます。

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アイビー・リー・メソッドの疑問

To Doリストと何が違うのか

 ここまで読んだ方で「これってToDoリストじゃないの?

 と疑問を持つかもしれませんが、ToDoリストとは少し違います。

 ToDoリストでは、タスクを羅列するだけで「優先順位」がわかりません。そうすると、「できそうなタスク」「手軽なタスク」を先にやり、「面倒なこと」を後回しにしがちです。

 第二の領域のタスクは往々にして「面倒なこと」が多いはずです。

 すぐに結果は見えてこないし、何年も孤独に戦わなくてはいけないこともあると思います。

 そういう行動が後回しになることがToDoリストの欠点だとボクは思っています。

 この「優先順位を付けるか、付けないのか」。これがアイビー・リー・メソッドとToDoリストの違いです。

6つもタスクを終わらせられないよ

 アイビー・リー・メソッドに興味を持ってくれて、実際に行動してみると、6つのタスクの量に驚かれるかもしれません。

6つタスク、すべてを終わらせられないよ!

 大丈夫です。アイビー・リー・メソッドでは「6つ」のタスクすべてをこなす必要はありません

 そうではなくて、自分にとって重要なタスクからこなせと言っているのです。

 なので極端な話、1番目のタスクしかこなせなかったとしてもそれでいいのです。

 だってそうでしょう?

 「あなたにとって今日一番の重要なタスク」をこなせたのだから。

 ルールの4番目にも書きましたが、すべてのタスクをこなせずとも、きっぱり忘れて明日を迎えることが大切です。

途中で緊急の用事が入った場合どうするの?

 一日は予定帳に書かれたこととは異なり、流動的です。緊急の用事が入ってしまうこともあるでしょう。

 その時に、一度考えてほしいことは「このタスクはどの領域に入るのか?」ということです。

 第一の領域に入るのならば、自分の手帳を修正して、新たにタスクを加えましょう。こればかりは例外的です。

 でも、本当にその行動は「第一の領域」に入りますか? 

 よくあることで第一の領域だと思っている行動が実は第三の領域に入ることがあります。

 急な予定や仕事が、本当に第一の領域に入るのかどうか。これは正確に見極めなければいけません。

 もしそれが第三の領域に入ると判断したのなら、勇気をもって断りましょう

7つの習慣』でも書かれていましたが、「Noと言うためには、強烈なYesがなければいけません」

 なんとなく、付き合いたくないから断るとか、面倒だからやめるとかでは弱いのです。

 そうではなくて、「俺の人生には、成し遂げたいことがあるんだ!」という強烈なYesをもって

「すみません! これから予定があるんです!」

 と元気よく断った方が、相手にも自分にも罪悪感が生まれにくいでしょう。

 文字で書くには簡単ですがこれを、実践するには相当な勇気が必要です。

 でも、この行動を身に付けることができれば、人生はより実りのあるものになるでしょう。

おわりに

 いかがだったでしょうか?

 成果を出すための手帳術としてアイビー・リー・メソッドをご紹介しました。

 今日、一日の行動に「優先順位」を決めて、「あなたにとって一番重要なタスク」から行動することが大切です。

 そうすることで自分の「やりたいこと」に集中でき「やったつもり」を防ぐことができます。

 簡単で手軽に始められるので、ぜひ実践してみてください。

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