小説の「書き出しが書けない…」時の原因と対策を考えてみた

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はじめに

この記事は「小説の書き出し(冒頭)が書けない……」と悩んでいる人に向けて書かれています。

この記事からわかること
  • 書き出しが書けない理由がわかる
  • 書き出しが書けない時にやることがわかる

 小説を書こう! そう意気込んだものの、「あれ、書き出し(冒頭)が書けない……」と、書き出しの部分でつまずいた経験はないでしょうか?

 小説において、「書き出し」の部分は、とても書きづらい箇所の1つだと思います。読者が付いてくれるかどうか、ファンになってくれるかどうかの判断材料にされる、重要な箇所のため、書き出しに悩むのも頷けます。

 かくいうボクも、書き出しはとても悩みます。難しいですよね。(笑)

 読者に面白く読んでもらうためには、書き出しを面白くすることはとても重要です。しかし、その「書き出し」につまずき、小説が書けなくなっては本末転倒です。

 せっかく素晴らしい小説が思い浮かんだならば、頑張って完結させて沢山の人に読んでもらいたいですよね。

 そのために、今回の記事では「書き出しが書けない」時の原因と対策を書いていきたいと思います。

 ボクは「書き出しが書けない」原因は2つあると思っています。そして、大多数の人が1番目の原因でつまずいているのではないかと想像します。

 それは何かというと、「書くべき時ではないのに、書き出し(冒頭)から書いてしまっている」ということです。

 どういうことか、これから説明していきます。

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 書き出し(冒頭)が書けないパターン2つある

 先ほどまでに「書き出しが書けない」原因は2つあると書きましたが、ボクが考える2パターンはこちらです。

 ここからは、書き出し=冒頭として、話を進めていきます。

 すなわち、

  1. 冒頭部分を一番最初に書こうとして、つまずいてしまうパターン
  2. 冒頭部分を書いたは良いけど、その出来に納得がいかないパターン

 1つ目が、前章の最後で述べた原因ですね。つまり、まだ書くべき時ではないのに冒頭から書いてしまっているパターンです。大多数の人がこちらで悩んでいるのではないでしょうか。

 そして2つ目が、書いた内容に納得がいっていないパターンです。こちらは、小説の「推敲」に関わってくる悩みです。

 同じ「書き出し」で悩んではいるけれども、内容を見ると、全く異なる悩みだということがわかるでしょうか?

 この両者の原因を分けて考えることが、「書けない……」から脱出するために重要だと、ボクは考えています。順番に見ていきましょう。

原因1:書くべき時ではないのに書こうとしている

 大多数の人が、この原因で悩んでいるのではないかと想像します。

 小説を書き始めたとき、「冒頭部分だから」という理由だけで、最初から書き出してはいないでしょうか?

え? 冒頭から書くのなんて、当たり前でしょ?

 そう思うかもしれませんが、ボクは違うと考えています。小説は、初めから順に書いて完成するものではないと思っています。

 どちらかといえば、「書けるところから書く」という戦法を取りながら進めていくものだと考えています。

 不思議に思うかもしれませんが、「冒頭だから」という理由だけで、冒頭から書き出している作家さんは少ないと思います。

 いや、書くことができるのならば、冒頭を飛ばす必要はないんですけども、わざわざ、「冒頭から書かなくちゃいけないんだ!」という信念を持っている人はあまり多くはないかな、と想像します。

 それは、「小説のつくり方」から考えても、向いていない戦法だからです。

書けるところから書く

小説のつくり方?

 そうなんです。小説を書く基本って、「書けるところから書く」だと思うのです。

 突然ですが、皆さんはナンプレというゲームを御存じでしょうか? タテヨコ9マスの空欄に、数字を当てはめていくゲームです。漢字では「数独」と書くみたいですね。

ナンプレと小説のつくり方は似ている
ナンプレと小説のつくり方は似ている

 このゲームの面白い所は、「順番に数字を埋めていくことができない」ところです。バラバラに散りばめられた空欄から、埋められる箇所を探して埋めていく作業になります。

 左上から順に埋められれば気持ちいいですが、残念ながらそうはいきません。「分かるところから埋めていく」。これが、ナンプレの基本です。

 これがそのまま、小説のつくり方にも当てはまると思うのです。ボクはこれを、「ナンプレ理論」と呼んでいます。

ナンプレ理論
ナンプレ理論

 図は、小説の完成までの想像図です。黄色いマスが「書けないマス」、白のマスが「書けるマス」と仮定します。(もちろんこれは、結果的に書ける・書けないの分け方です)

 冒頭の部分を「1-1」として、右に向かって話が続きます。2章に入れば下の段へと続きます。

 「書き出しから書こう」としている人は、この「1-1」から順に埋めようとしているのです。

 しかし、「ナンプレ」を思い出してもらえば分かる通り、この「1-1」を埋めるためには、他のマス、「1-2」や「2-4」などを先に埋めないと、埋められないのです。

 つまり「書き出しから書いている人」は、そもそも解けない問題を解こうとしている可能性が高いです。

 「冒頭」を書くためには、まず初めに他の書けるマスを埋めていくこと。そうやって、埋まっていくマスが増えれば増えるほど、「冒頭」を書くための手がかりが増えていくのです。

 それまでは、ウンウン唸って冒頭を考えるのではなく、さっさと「書けるところから書く」を実践して埋めてしまいましょう。

 いかがでしょうか?

 これが、大半の人が陥るのではないだろうかと考えている「書き出しが書けない」理由と対策です。

書き出しだけでなく、すべてのシーンで同じことが言える

 もう少し話を進めると、これは何も「書き出し」に限った話ではないということが分かると思います。

 それは、ラストのシーンとか、起承転結の「転」のシーンとか、そういったシーンにおいても同じことが言えます。

 空白が埋められないのは、「そもそも解けない問題を解いているのではないか?」そう、自分自身に問うてみて下さい。

 もしかしたら、解けない問題について考えているのかもしれません。そんなときは、さっさと別のシーンを書くようにしましょう。

内容に納得できないのは推敲で対応する

 先ほどまでは、「冒頭部分を一番最初に書こうとして、つまずいてしまうパターン」を解説しました。

 次からは、2パターン目の「書いた内容に納得できない」場合について話していきます。

 これは、先ほどの「ナンプレ理論」は通用しないことが分かりますよね。そもそも、マスは埋まったんだけど、その数字に納得できないことが原因ですからね。

 つまり、「他にもっといい数字があるのではないか?」と疑っているわけです。これは、小説でいえば「推敲」という作業になり、先ほどの問題よりも一歩先に進んだ悩みだと言えます。

 何故なら、小説はアイデアを文章にするのが一番大変だからです。

 それを突破できたあなたは、とても素晴らしい忍耐力と精神力をお持ちの方だと、勝手に想像しています。

 しかし、ここからは、忍耐力や精神力に加えて「創造力」をも駆使して戦わなければいけない場面になります。それが「推敲」という作業です。

 推敲についての記事はここでは紙面が足りないので、別記事に書いています。もしよかったら、参考にしてみて下さい。

 推敲についての記事はこちら→(記事:)

まとめ

「書き出しが書けない」理由は2つある。「書けない場合」と「書いたが納得しない場合」。

 前者の場合は「ナンプレ理論」が役に立つ。すなわち、「書けるところから書け」を実践してみよう。

小説が書けないよ……

小説を書いていて、そんな悩みを抱えたことはありませんか?

小説が書けなくなる理由は様々です。それぞれに原因があって、対策があるとボクは考えています。

そこで、過去にこれまでにご紹介した「小説が書けない」時の【まとめ】記事を作ってみました。

 

 

引用・参考文献

画像に使用したナンプレ問題:ナンプレ京

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